そば処 三城

Sceneken

2019年09月27日 23:09



信州と言えば“信州そば”、屈指の蕎麦処だ。
今までに信州へは数え切れない回数訪ねている。
蕎麦が美味しいと思った店は幾つかあったが、蕎麦を食して感動したことは無かった。
今回幸子さんが調べて、松本市内に蕎麦で話題になっている店があるのを知って訪ねてみることにした。
食してみて、是非皆さんに紹介したいという気持ちにさせる本格的蕎麦処であった。

ではこの蕎麦屋をかいつまんで紹介してみる。

店名は“そば処 三城(さんじろ)”。

松本市大手町の松本城に続く大名通り沿いにありながらここが蕎麦屋であることに気付く人は殆どいない。
営業時間に合わせて掛けられる暖簾(のれん)が辛うじて蕎麦屋であることを匂わせる。
和服姿が似合う70代の寡黙な女将が一人で店内をケアしている。
無駄な動きが無いその仕草には隙が無く、女将の姿がある店内は緊張感が走る。
店のキャリアは50年。
37年間は東京で店を出し、その後松本に移り今の店で13年目になるという。
店内にメニュー表は無く客に注文を聞くこともない、蕎麦(2,000円)一品だけである。

席数は12席ほどで予約してないと断られることが多いという。
我々は予約してあったので席に案内された。


席に着くと何も聞かれることなく、暫くして突然酒が出される。

我々は事前に調べてあったので承知していたが、車で来た人はどうするのだろう。
この酒が超拘りの代物で市販されていない。
店が蕎麦と相性が合うようにわざわざ蔵元に造ってもらっているという。

運転手の私は飲めないのでチョットだけ舐めて残りは幸子さんと長女に譲った。
成る程、酒なのに酒でないような!蕎麦の風味を全く潰していない。

漬物も良い。

そして蕎麦は❗️

これほど香り高く風味に奥行のある蕎麦を口にしたのは久し振りのことである。
蕎麦湯がまた実に美味❗️
大きめの急須一杯に入った蕎麦湯を3人で飲み干してしまった。


最後に花豆の甘煮。これが最高に美味しかった。





ネット上での評判は・・・、
女将の応対に賛否両論評価が割れるが、蕎麦の評価を悪く書き込む人は一人もいない。
ここの蕎麦を食することだけを目的にわざわざ東京や県外から“三城”に通う人は少なくないという。


蕎麦通を称える貴方、一度試してみては如何だろうか。
試す価値充分あり、と私は考える。

松本での楽しみの店がまた一つ増えた❣