鄭永慶(てい えいけい)

Sceneken

2020年03月12日 20:10



今までに何回か当ブログで世界最初のコーヒー店『カフェ・カーネス』に触れました。
では日本で最初のコーヒー店は何処だろう、そしてその店を立ち上げたのは誰だろう。

珈琲学を学んできた方はご存知でしょう、表題の“鄭永慶”がその人です。
そして立ち上げたコーヒー店の名前が「可否茶館」でした。

どんな人物で、どんな店だったのか紹介してみたいと思います。



【鄭永慶(1858-1894)】
安政5年長崎の出島で、外交官の鄭永寧の子として生まれる。
家は代々唐通事で、永慶は明治7年エール大に留学し帰国後外務省官吏を務める。
大蔵省に入るが学歴やかたがきが支配する官僚社会を嫌い入省5年目に退省する。
その後、21年東京西黒門町に日本初の本格的なコーヒー店「可否茶館」をひらいた。
彼がイメージしたコーヒー店は海外留学の体験から学んだ、庶民がコーヒーを飲みながら文化的交流のできるサロンにしたいと考えた。
館内には新聞・雑誌・洋書・専門誌・書画などが置かれ、また茶室・更衣室・化粧室が設けられ、碁・将棋・玉突台などの遊具まで用意されていた。
客も政財界人から文化人、医師、弁護士など様々な分野の人々が集った。
世界最初のコーヒー店『カフェ・カーネス』とコンセプトは全く同じであった。


“鄭永慶”、日本初の本格的コーヒー(喫茶)店「可否茶館」を開店した人物。
彼は明治27年7月17日アメリカのシアトルで37歳の若さでこの世を去った。



Sceneの営業も『カフェ・カーネス』『可否茶館』と同じコンセプトです。
(すみません、このセンテンスを記したく“鄭永慶”を取り上げました)


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