【ブラックアイボリーコーヒー】
【以前紹介した『コピ・ルアック』】
主にインドネシアを中心に東南アジアで生産される、ジャコウネコの糞から採取して作るコーヒーで、独特な風味を持つので珍重され、また非常な高値がつく珈琲です。
このコピ・ルアックを凌ぐ希少価値が高いコーヒーが今注目されているのをご存知だろうか。
表題の『ブラックアイボリーコーヒー』です。
仕事の関係でタイと繋がりがあるお客様が「マスター珍しいコーヒーを入手したから飲んでみて」と持ってきて下さり大変貴重な体験をさせていただきました。
この封筒の裏にこんな英文がプリントされているので意訳してみます。
『ブラックアイボリーコーヒーとは、非常に珍しく独特な方法で作られるコーヒーです。
ズバリ、象の糞から採取できるコーヒー豆で作るコーヒーです。
コーヒーに含まれるタンパク質が象の消化酵素によって分解されることにより、コーヒーの苦味が除去され、結果飲み心地が滑らかになります。
33kgのコーヒーの実をゾウに食べさせ、1kgほどしか採取することができないため、年間220kgしか生産できないのでこのコーヒーを飲む貴方は貴重な体験することになります。
このコーヒーをご利用いただくことで、タイにあるゾウの保護センターの活動の一助として貢献して下さることになります。』
ブラックアイボリーコーヒーはタイ北部のバンタクラングにあるゾウの保護センターで製造されていて、現在世界で最も高価・高級なコーヒーと言われています。
ブラックアイボリーコーヒーの作り方は・・・、
フルーツなどの食事にアラビカ種の実を混ぜてゾウに与えます。
ゾウはそれを15~30時間かけて消化し、排泄します。
そのゾウの糞として排出されたコーヒーの実が「ブラックアイボリーコーヒー」です。
排泄された実はゾウ使いが選別し洗浄・天日干しを経て、焙煎後にコーヒーとなります。
ブラックアイボリーコーヒーの価格は・・・、
ブラックアイボリーコーヒーの市場価格は、豆の状態で1kg当たり1,100ドル。カップ1杯当たりでは50ドルとのこと❗️
それだけの高額となってしまう要因としては、ひとつはゾウの飼育費がとても高額だということ。
ゾウ一頭の飼育にひと月あたり約1,000ドルかかる上、ゾウに与えたコーヒーの実はほとんどゾウの体内に吸収されてしまい1/30しかコーヒーとなる実が採れないそうです。
少量しか生産できない希少性が高額になる要因といえます。
因みにこの写真の封筒(中身は35gのブラックアイボリーコーヒー)の値段は、ネットで検索したところ 15,000円の値をつけているサイトがありました。
さてその味は・・・、
淹れて飲んでみた感想をフランクに記します。
風味は『コピ・ルアック』とよく似ています。
上記の解説にあるとおり消化酵素により豆の中のタンパク質が分解されているため苦味が抑えられています。(それを良しとするかは別問題ですが)
絶対生産量が圧倒的に少ないので超高価になってしまうのは仕方ないと思いますが、とても値段に追いつく味は出ていません。
希少価値にこの値段を出すかどうか、或いはこのコーヒーに他の価値を見出すかは貴方が判断してください。