“珈琲の味”

Sceneken

2025年02月20日 22:14

1年に1回Sceneに寄ってくださるお客様がいます。
以前もブログで扱ったことがありますが・・・、
毎年“浜松シティーマラソン”の日に走った後必ず寄ってくれるマラソン参加グループの人たちで、もう10年くらい続いているかと思います。
勿論今年も皆さんで寄ってくださり挨拶させて頂きました。

昨日、1年ぶりにSceneを訪ねてくれたお客様がいます。
カウンターに着かれた彼の顔に見覚えあると思いつつ、なかなか思い出せずに横に座った友人とお喋りしていました。
友人が帰ったあとに、彼と会話して咄嗟に思い出しました。

まずは昨年3月11日にアップしたブログをご覧ください。
『遠来のお客様』 ⇐ サムネイル

そう❣️ 仙台からわざわざ訪ねてきてくれた渡辺さんでした。
1年振りだったので申し訳なくも失念していました。
彼が来店してくれたのは、今回で3回目になります。

何故仙台の人がわざわざ浜松まで⁉️
(自慢話のようになってしまいますが)
渡辺さんはSceneの珈琲を気に入ってくださったのです❤️
「仙台にも素敵な喫茶店は沢山あるでしょうに何故Sceneなの?」
と尋ねると、渡辺さんは言います。
「Sceneの豆のような深煎りの珈琲はなかなかありません」
カフェオレにしても牛乳に負けないコクと苦味がある、そんな珈琲を求めているとのことです。
で、わざわざ深煎りの豆を求めて浜松(Scene)まできてくださるのです。
渡辺さんは、“ブレンドC”“ブレンドD”“ブラジルF”と、僕おすすめの“ロブスタ”をお求めになって帰られました。

渡辺さんの言葉は、ロースターの私にとってこの上無い喜びです。
元々(若い頃から)深煎りが好きだった僕は焙煎も深煎りに仕上げる傾向にあります。
このようなお客様が居られることは、まさにロースター(バリスタ)冥利に尽きます。


【珈琲の味に興味ある方お読みください】
現在のコーヒートレンド(浅煎り傾向)に触れてみます。
珈琲業界の流れにも「サードウェーブ」と言う言葉があります。

2015年にブルーボトルコーヒーが日本に初上陸してから「サードウェーブ」が一気に広まりました。
ハンドドリップを主体とした抽出でコーヒーを提供するスタイルが基本で、産地や生産処理・品種などの違いを楽しむコーヒーの文化で、日本でもこれが注目され始めました。
いわゆるスペシャルティコーヒーの楽しみ方というものが徐々に日本に浸透していったわけで、スペシャルティコーヒーを扱う専門店が近年増えてきていると思います。
焙煎という工程は、コーヒー豆の味を決定する重要なフェーズです。
焙煎が深くなればなるほど成分の分解が進み、同時に焙煎による味付け・風味付けがなされていくため、コーヒー豆の個性という意味ではポイントを感じにくくなります。
逆に浅煎りの場合は生豆のポテンシャル(品質)が大きく関わります。
ハイポテンシャルなスペシャルティコーヒーを浅煎りに仕上げて提供するのが「サードウェーブ」の最近のトレンド、と言えると思います。
もちろん、深煎りの場合でも生豆のポテンシャルは非常に重要です。
「サードウェーブ」では浅煎りの方がよりその重要度が高い、と捉えていると思います。



ちょっと付け加えますが・・・、
『ハンドドリップを主体とした抽出でコーヒーを提供するスタイルが基本で、産地や生産処理・品種などの違いを楽しむコーヒーの文化』(珈琲業界のサードウェーブ)
これって、Sceneでは24年前(シアトルコーヒーのセカンドウェーブ時代)から既にやっていますよ❣️



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