信濃デッサン館

Sceneken

2024年09月09日 21:58


【無言館の館内(展示スペース)】


静岡県立美術館での10月12日からの催事をご案内します。

『無言館と、かつてありし信濃デッサン館 〜窪島誠一郎の眼〜』



窪島誠一郎という稀有な目利きによって実現した〈信濃デッサン館〉(1979年開館̶2019年閉館)と〈無言館〉(1997年開館)のつながりに目を向ける初めての展覧会です。
本展では、〈無言館〉に集められた戦没画学生の絵や彫刻とともに、〈信濃デッサン館〉旧蔵の「夭折」した洋画家村山槐多や関根正二、靉光らの絵をご紹介します。
人生半ばで世を去った彼らには、戦争と病いとい う違いはあっても、最期まで絵筆を手放すことなく、絵を描きたいという思いが共有されています。
その情熱、創造の原点に触れていただく展覧会です。



今は無くなってしまった私設美術館『信濃デッサン館』は、大好きな美術館の一つでした。
上田市郊外の前山(別所温泉の手前)、独鈷山麓にあり自然と緑に囲まれて静かに佇む美術館でした。

【信濃デッサン館】

この美術館では、夭逝した洋画家の作品を展示していました。
窪島さんは、不本意ながら若くして(世にあまり知られることなく)この世を去った画家にスポットを当てた美術館を造りました。
その精神は〈無言館〉へ受け継がれ、ウエイトをこちらにシフトして2019年に〈信濃デッサン館〉を閉じることになりました。

【無言館】

才能を開花するチャンスを奪われこの世を去った画家たちの無念を代弁する窪島さんの活動に感銘します。


10月12日から12月15日まで開催しています。
夭逝画家が生き抜こうとした確かな痕跡を篤とご覧下さい。


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