【青空が天まで突き抜けるような秋晴れの中 "フランク・ロイド・ライト展"が開催される豊田市美術館へ】
豊田市美術館で開催中の催事“フランク・ロイド・ライト展“に行ってきました。
ライトが設計した“帝国ホテル二代目本館“の100周年を記念しての企画展です。
【帝国ホテル二代目本館】
ライトは帝国ホテルを設計するに当たって、1893年に開催されたシカゴ万国博覧会で建てられた“日本館“をイメージしたと言われます。
【シカゴ万博の日本館】
その日本館は、宇治平等院の鳳凰堂を模したものでした。
【平等院鳳凰堂】
1923年9月1日午前11時58分、関東大震災が発生しました。
奇しくもこの日は、帝国ホテル二代目本館の開業日でした。
盛大な祝宴が予定されて来賓の到着を待っているその時に地震は起きました。
殆どの建物が倒壊したなか、帝国ホテルは軽微な被害だけで済み、震災後の復興拠点となりました。
奇遇にもホテルの開業初日と重なった歴史的大災害の関東大震災。
それに耐えた劇的な経緯が、ライトと帝国ホテルに伝説的な名声をもたらしました。
帝国ホテル二代目本館とはどんな建物だろうか?
開業初日に襲った関東大震災を耐え抜き、「東洋の宝石」と称賛された同館。
建物の老朽化で建替の話が出た時、その歴史的価値から保存運動が起きます。
同ホテルの中央玄関部分は、博物館明治村(愛知県犬山市)に移築保存されて今でも建築当時の姿そのまま見ることが出来ます。
フランク・ロイド・ライトの設計思想は、『有機的建築』。
「部分と全体、部分と部分が優劣なく互いに密接に関係づけられている建物」とライトは表現しいています。
建築は大地に根を張るように水平方向に広がり自然と人間を支えている“大地“の感覚を大切にしたい、・・・ライトの思想です。
フランク・ロイド・ライト展は、彼が書いた設計図と写真・映像が中心でした。
建築・設計の仕事に携わっている人でしたら興味深いものでしょうが、一般の方にとっては見てもよく分からないかと思います。
ただ、ライトが設計した建物の再現模型は大変興味深いものでした。
【ユーソニアン住宅の原寸モデル】
企画展12月24日(日曜)まで豊田市美術館で開催されています。
フランク・ロイド・ライト展は豊田市美術館の後巡回で・・・、
・パナソニック汐留美術館(24年1月11日〜3月10日)
・青森県立美術館(24年3月20日〜5月12日)
にて開催されます。
コメント