オリンピック東京誘致は反対ではない。
オリンピックの誘致成功も嬉しく思っている。
と、前置きした上で・・・。
でも何故か素直に喜べない感覚が自分の中にあるのも事実である。
オリンピック招致を勝ち取ったあと、阿部首相の記者会見の時の表情に違和感を覚える。
福島原発事故から2年半、事故後の事態は改善されるどころか悪化するばかりである。
この2年間、事故対処は当事者である東電に指示するだけで、(責任を含め)丸投げにしたまま国政(政府)は殆ど手を下していない。
原発事故とその後処理は一企業(東電)だけでは到底手に負えない大事であったにもかかわらずである。
国は事故直後から最優先で率先して対策を打ち出し徹底対処にあたるべきであった。
オリンピックのこととなると国は数千億もの予算もトッププライオリティーで計上して確保する。
最近になってやっと福島原発事故対策費としてオリンピック予算の1/10以下の450億円をしぶしぶ確保した。
オリンピック予算相当額を、苦しみや悲しみのドン底に押しやられている東日本大震災被災者と福島原発事故被害者に向けられたならどんなに喜ばれ勇気付けられることだろうか。
家を流され、或いは自宅に住むことを許されず日々不安な思いで過ごしている人達が15万人いる。
この15万人の誰一人として国の災害・原発事故被害対策に満足し納得している人はいないであろう。
今、国が国民のために最優先して何を行うべきなのか!国民が安心して暮らせるための最重点課題は何なのか? じっくり考えて選別し実行してもらいたい。
オリンピック招致確定後記者会見場で見せたあの誇らしい顔を、原発事故対策会見の席上で見せられたなら、阿部首相の名は名リーダーとして歴史上に刻まれるのではなかろうか。
オリンピック招致は国民にとって元気付けられる明るい話題である。
だからこそ、国民全員が心から喜んで歓待出来るものでなくてはならないと考える。
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