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缶コーヒー

缶コーヒー


今回のブログは少々長文です。
プロローグを読まれてから本文を読むかパスかご判断下さい。

【プロローグ】
以前当ブログで『コンビニ珈琲(2014.04.09)』を特集した時に大きな反響がありました。
そこで今回は「缶コーヒー」を特集してみることにしました。
缶コーヒーと一言で言っても現在日本国内で流通している缶コーヒーの種類は130種ほどあるそうです。
私は缶コーヒーを飲むことは滅多にありません。旅先などで無性に珈琲が飲みたくなり我慢できない時仕方なく自販機に駆け寄ることはごく稀にありますが・・・。飲む時は、コーヒーが持つ本来の薫りや風味をストレートに感じる"BLACK"に限ります。
缶コーヒー売上高上位のメジャーブランドの中から缶コーヒー(BLACKのみ)7銘柄を抽出して飲み比べてみました。その感想を記してみます。
130種類もある缶コーヒーの中からたった7種類、それもBLACK限定と言う狭義での飲み比べですから比較論として打ち出すほどの内容はありません。ただ、ブラックの缶コーヒーを愛飲される方には参考になる資料、と考えます。珈琲に関わる人間の声として興味を持たれた方はご一読下さい。



缶コーヒー


『缶コーヒー(BLACK)飲み比べ』
 (評価ポイント:①水色、②香り、③風味)

UCC(UCC) BLACK無糖
缶コーヒー
①色はやや濃い、②典型的な缶コーヒーの香り、③個性の弱い標準的な風味
缶コーヒーの元祖であるこのコーヒーを基準(標準)点に全体評価しました。
色々飲み比べてみてこの缶コーヒーが最もスタンダードと感じています。

ヘルシア(花王) 無糖ブラック
缶コーヒー
①やや薄い、②弱い、③良くも悪くも正直(ストレート)な味
評価対象の7点の中で唯一"トクホ"認定コーヒーなので変に加工していないのでしょう。食材(珈琲豆)の持つ成分がストレートに出て良くも悪くも正直な味に仕上がっています。

WONDA(アサヒ飲料) GOLD BLACK
缶コーヒー
①薄い、②しっかり立っている、③酸味をハッキリ感じる
浅煎りに仕上げた豆を使用しています。酸味が苦手な人は避けるべきでしょう。

BOSS(サントリー) 無糖ブラック
缶コーヒー
①薄い、②しっかり立っている、③強い酸味
これも浅煎りに仕上げています。WONDAと同じで強い酸味が出ています。

ROOTs(JT飲料) AROMA BLACK
缶コーヒー
①濃い、②芳醇な良い香、③スッキリした風味
香りも良く良質の苦味を感じました。名前(AROMA)の通り薫りを強く意識した珈琲です。香りは人工か天然か僕には判断出来ませんでした。スッキリした味は飲みやすいです。

DYDO(ダイドードリンコ) BLACK+Espresso
缶コーヒー
①濃い、②人工的な匂い、③強い苦味
配合されたエスプレッソの強い苦味が出ています。苦味が苦手な人は避けるべきでしょう。逆に苦味を好む方にはお勧めす。

FIRE(キリンビバレッジ) 燻製珈琲 BLACK
缶コーヒー
①濃い、②芳醇な良い香、③フラットな味
香りに関してはこのコーヒーが一番良かったです。苦味系で味は燻製の割りにはフラットです。もう少し味に深みが出ていれば良いのに。

水色が一番濃いコーヒー(DYDO)と一番薄いコーヒー(BOSS)を比較すると・・・
缶コーヒー

水色の濃さ・薄さはそのまま味に反映します。
つまり水色が薄いと酸味が強く、水色が濃いと苦味が強くなります。



【エピローグ】
上記試飲結果を踏まえて総括します。
私の好みと味覚基準値で評価しますと、この7種類の中ではROOTs"AROMA BLACK" が一番好きです。スッキリした良質の苦味と薫りを重視している点が気に入りました。
・苦味系をお求めの方にはDYDOの "BLACK+espresso"がお勧めです。
・酸味がお好きな方にはBOSSの"無糖ブラック"をお勧めします。
・健康面を意識される方にはヘルシアの"無糖ブラック"をお勧めします。
・また、FIRE"燻製珈琲 BLACK"も薫りの良さと柔らかな風味からからお勧めできます。


メーカー関係者が読まれているのでしたらご容赦下さい。
あくまでも私の好みの範囲内でのごく私的な評価です。



缶コーヒー

最後に缶コーヒーの裏話を一つ記しておきます。
12年ほど前のことです。関西に本部を置く業界最大手の某企業(缶コーヒーメーカー)で営業本部中枢におられたOBの方から聞かせて頂いた話です。
「小倉さん缶コーヒーの中身だけの原価ってどれ位か知ってるかね?」
「そうですね〜、1個100円の缶コーヒーでしたら20円くらいですか。」
「とんでもない、その1/10! いやそれ以下だよ。」
「えーっ! じゃあとの98円は何ですか?」
「人件費・缶代・いろいろあるが一番大きいのは販促宣伝費かな。」
確かに缶コーヒーのCMは化粧品・車と並んでお金掛けている気がします。
しかし缶の中身、つまりコーヒーのみの原価が2円未満とは驚きです。
12年前の話ですから今はもう少し上がっているのかもしれませんが、それでもそんな大差はないでしょう。

さて缶コーヒー党の貴方はこの話をどう受けとめますか?




この記事へのコメント :

鈴木
コンビニのおにぎりについても、比較願います。
2014年09月08日 10:48
おっさん
通りすがりの者です。
とても面白い記事ですね。

缶コーヒーですと私はROOTSのアロマブラックが
比較されていた中で一番好きな味です。
ちなみに一番飲んでいる缶コーヒーは
タリーズのブラックコーヒーですね。

気になっているのは最近サントリーから発売された
トクホのブラックコーヒーです。
2015年08月21日 08:34
spcspc
おっさんさんコメントいただきありがとうございました。

サントリーもトクホを取得しましたか! 
トクホがあると何故か安心します。

これからも時々チェックしてみます。
2015年08月21日 09:46

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