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ノクターン 第20番「遺作」

ノクターン 第20番「遺作」
 【フレデリック・ショパン】

明日(10月17日)は"ピアノの詩人"と謳われたフレデリック・ショパンの命日です。
1849年10月17日、三日三晩苦しんだショパンはこの日39年の短い生涯を閉じます。

"ピアノの詩人"の異名を持つように、彼の曲を聴いていると豊かな詩情が浮かび美しい情景が脳裏を流れます。
たくさんある彼の作品の中でも僕が一番好きな曲がこの"ノクターン 第20番「遺作」"です。
この曲は店内のBGM用iPodとカーオーディオのHDの中にも入れてあり、曲が流れ出すとつい耳がそちらを向いてしまいます。
あまりにも美しく哀しい主旋律のところに差し掛かると胸が痛くなる思いすら覚えます。


テレビのCMでもお馴染みですが、この曲が一躍話題となったのは映画「戦場のピアニスト」で使用されてからでしょう。

「遺作」の副題が付いているので気になって調べてみました。
ポーランドのワルシャワで生まれ、その後フランスのパリを拠点に活躍をしたショパンが、20歳の時(1830年)に作曲し、45年後の1875年に出版された曲です。 つまり、ショパンの死後、発表された作品なので"遺作"となります。
曲の中間部では、ショパンが10代後半で作曲した「ピアノ協奏曲第2番」の1・3楽章に登場するメロディーが引用されています。
この曲は、ショパンの姉ルドヴィカに捧げられました。 彼女がショパンの「ピアノ協奏曲第2番」を練習するために書かれた曲とも言われています。
元々、ノクターンとは名づけられていませんでした。 姉のルドヴィカが、ショパンの死後に未発表の作品を編集し、その時に「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ(ノクターン・スタイルのレント)」という題名を書き、 それが今日「ノクターン」として親しまれるようになりました。

暗く哀しげなメロディーの後に、少し軽やかなリズムと曲想になり、再び暗く哀しげな雰囲気の後、最後は希望の光が見える様な、 昇天していく様な終わり方になっています。
哀愁感や儚い雰囲気は、ショパンらしいですが、20歳の青年が作曲したとは思えない感情の抑揚を揺さぶり迫って来る作品です。

“ウラディーミル・アシュケナージ”が奏でるショパンの遺作『ノクターン 第20番「遺作」』。
お聴き下さい。

ノクターン 第20番「遺作」
 【アシュケナージの写真をサムネイルすると曲(YouTube)が流れます】

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