【通称「皇帝ひまわり」 和名”ニトベギク”】
Sceneのご近所さんのお庭で今ひまわりが満開になっています。
「えっ、“ひまわり”ってたしか夏咲く花だったよね⁉️」
ご近所さんの花は“皇帝ひまわり”と言って一般のひまわりと種類が異なります。
普通のひまわりは丈が1〜2m程度ですが、ご近所さんの花は丈が4mほどあります❗️
【皇帝ひまわり】
“皇帝ひまわり”は巨大な“ひまわり”に因んだ流通名ですが、和名はこの花を日本に最初に持ち込んだ新渡戸稲造に因んで「ニトベギク」と命名されています。“ひまわり”と同じキク科ですが、ヒマワリ属の一年草でなく、ニトベギク属の多年草になります。
草丈は3~5mほどに達し、国内での最高は6m35cmが記録されています。葉は、長さ25cmほどの卵形で、先端は3~5裂し、葉縁には鋸歯があり、表面は軟毛があり少しザラつきます。花は茎の先端に直径15cmほどの黄花を数輪付けます。短日性のため日が短くなる10月から11月にかけて開花します。冬に地上部は枯れますが、寒冷地でなければ地下茎が残り、翌春に新芽が出て、また晩秋に開花します。
【新渡戸稲造】
1862年に盛岡で生まれ1933年に71歳で亡くなりました。
国際連盟事務次長も務めた国際的な政治家で、農学者・教育者としても活躍した3つの顔を持ち、その功績から1984年〜2007年の間彼の肖像画が五千円紙幣に採用されました。
新渡戸稲造が、明治時代後期に“皇帝ひまわり”を日本へ持ち帰りました。
札幌農学校(現北海道大学)で学んだ農学士でもあった彼は、若い頃に北海道官吏として畑の作物を荒らすイナゴの大量発生を防ぐ対策を研究していたこともあります。
何のために皇帝ひまわりを日本に持ち帰ったのかは定かではありませんが、新渡戸稲造という人物は周囲の人のためになることを人生の信条としていました。
皇帝ひまわりの生命力と屈強さに惹かれて、何かの役に立つのではないか、と思考して持ち帰ったのではないだろうか?
メキシコ産の花で寒さには弱いが、接木が容易に出来るので今では日本各地で見られます。
晩秋のこの時期、3m以上の高さに咲く黄色い花を見掛けたら“皇帝ひまわり”と思って間違いないでしょう。
ご近所さんが・・・、
「来年満開になったら声を掛けるので、2階から花と同じ目線で見るとこれまた感動しますよ❗️」
と言ってもらえました。
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