
主治医をはじめ病院スタッフの皆さんには大変お世話になりました。
看護師さん、理学療法士さん、ヘルパーさん、
助けていただいた皆さんには頭が下がります。
お世話になった皆さんを記した「病室だより」をご覧ください。
『病室だより −2−』(1月20日)

車椅子を利用しての自由な行動を許されて3日目。
昨日は、院内を散策できるようになり暫し自由を満喫した。
スマホとタブレットを喫茶室に持込みココア飲みながらまったり過ごした。
病院内で、患者たちは様々な様々なスタッフのお世話になっている。
特に、日に4回病室を訪れて患者をケアしてくれる看護師の存在は大きい。
私の部屋は3階西(整形外科)病棟にある。
3階全フロア担当の看護師は30名ほどいる。
その内の1/4の看護師は私の部屋に出入りしている。
彼女たちとの会話が愉快なのでつい書きたくなってしまった。
【小悪魔ちゃんたちとの会話】
術後2日目の朝、全然動けない私は担当Aさんに身体を拭いてもらう。
Aさんは20代前半で私から見れば孫みたいな女性看護師である。
身につけているもの全て脱がされて、Aさんが私の身体を拭き始める。
私「わっ、お湯がちょっと熱いよ〜❗️」
かなり高温のお湯をおチンチン回りに掛けられて思わず出た言葉である。
A「熱い?、大丈夫だよ火傷なんかしないから」
私「・・・・・我慢は出来るけどさあ」
術後2日目の夜、点滴の点検に来た担当Bさんの言動。
Bさんも20代半ばでまだキャリアが浅いであろう女性。
4種類の点滴を1本の管にまとめようとして奮闘している。
まるでパズルのような管の絡みに作業が行き詰まって・・・、
B「あーこんがらがった❕ちょっと待って、先輩を呼んで来るから」
と言いながらセンターに先輩を呼びに行く。

呼び出された先輩は手際良く管を差し替え繋げて言う。
先輩「こことここを繋げばスッキリするでしょ、初歩的な問題よ」
B「そうですね、すみません」
その後のBさんの発言に私の心拍数が上がる。
B「点滴管から空気が入ると死んじゃいますもんね」
先輩「何バカ言ってるの、今の装置は空気が入らないようになってるわよ」
B「フフフフー」
本気で言ったのか冗談だったのか不思議ちゃん(Bさん)の発言が不明。
3日目の夜、Cさんが書類「入院診療計画書」を持って部屋に入ってくる。
C「小倉さん、この書類に承諾のサインしてほしいの」
書類に一通り目を通してサインすると、Cさんが愚痴り始める。
C「小倉さん聞いて、私朝からもう12時間も動きっぱなしでいるんだよ」
続けて「これをもらったらやっと終われるの、もうクタクタ働かせ過ぎ❗️」
患者に対いて屈託なく本音で愚痴を溢してくれるCさんが実に微笑ましい。
私「明日明後日はお休みでしょ、今日は帰ってゆっくり休んで」
と、思わず声を掛ける。
屈託なく己を素直に露呈するCさんの言動が何とも言えず新鮮で心地良い❤️
3日目夜遅く、Dさんが血圧•体温•酸素濃度のデータ採取のため部屋に入って来る。
私はこの日から胸部に大きなコルセットの装着が始まっていた。
それを見て作業しながらDさんが愚痴り始める。
D「小倉さんコルセットが着きましたね、私も腰にコルセットやってるんですよ」
続ける「毎日患者を移動したり重い物を持ったりの重労働で腰やられちゃったの」
自分よりずっと重い男性患者を動かさねばならないことが頻繁にある。
私「大変な重労働だね。くれぐれも皆で助け合って無理しないようにね」
私って、愚痴を吐き易い人間に見えるのだろうか⁉️

3K (危険・キツイ・汚い)職業と言う言葉がある。
判断や手順を一つ誤れば患者の死に繋がる恐れがある。
ウイルスなど、患者(保菌者)から感染するリスクがある。
体重の重い患者や危険物の移動・運搬する場面がある。
患者が出した汚物・排泄物の処理をせねばならない。
3Kは、看護師・病院スタッフの皆さんの仕事も例外ではない。
彼女たちが居なかったら、医療の現場は絶対に回らない。
回らないどころか行き詰まってしまうことになる。
労働対価、バランス稼働、負荷対評価基準・・・、
色々言われてはいるがなかなか効果的な対策が出て来ない。
皆が少しでも平等に生活出来る社会に持っていきたいものだ。
彼女たちは皆陽気でお喋り好きで笑い声が絶えない。
常に患者のことを第一に考え、心遣いや思い遣りが行き届く。
冒頭、その言動から彼女たちを「小悪魔ちゃん」と呼んだが、
隠れている彼女たちの素顔は、紛れもない「天使」であった。
いつも行き届いた看病に心より感謝します。
『病室だより −X−』(1月31日)
1月31日、入院して半月以上(17日)が過ぎ去りました。
病室だよりも今回の発信が第10回目になりました。
お付合いくださるFacebook友達の皆さん、
いつも拝読いただきありがとうございます。
今回は入院中お世話になっている人たちに触れてみようと思います。
【理学療法士NさんとKさん】

女性1人男性1人、2人の理学療法士(リハビリドクター)が私をケアしています。
男性のNさんは身長180cmほどありガッシリした体格の大男です。
毎日40分、彼に私の右足の筋肉各部位を扱いてもらっています。
流石理学療法士です、必要なポイントを正確に指して的確な指導をしてくれます。
ただ、厳しい言葉も・・・、
「小倉さん、70歳過ぎたら筋肉は加速度的に衰えて行きます」
「加えて小倉さんの右足の筋肉は、難病のため痩せ衰えています」
「筋力を維持するためにはそれ相応の努力が必要になります」
「これを元どおりに戻すのは至難の業ですし無理かもしれません」
「まあ出来得る範囲内で焦らず無理なく頑張るようにしましょう」
なるほどなかなか厳しいお言葉❕
Nさんのアドバイス通り、現状を維持できるよう焦らず無理なく続けます。
話はリハビリから逸れますが、Nさんは珈琲が大好き人間❣️
学生時代はよく喫茶店に行っていたし、喫茶でバイトしたこともあるそう。
私が喫茶店経営していることを話すと大盛り上がり❤️
リハビリ室から離れてもNさんとは珈琲のことで会話が広がります。
「小倉さん、退院して店を再開したら必ず行きます」
とNさんに言ってもらえました。
「店で待ってますよ、Nさん❣️」
女性のKさんは、退院後の生活に必要な基本的な動きの回復を支援してくれます。
が、私の場合右足以外の身体の動きはほぼ問題ありません。
Kさんには、右足指の力(動き)が回復するよう集中して訓練してもらっています。
また話が逸れますが、Kさんは登山が好き❣️
店に集う登山仲間がいることを話すと大いに興味を持たれました。
リハビリ中でもついつい雑談(主に登山の話題)が中心になってしまいます。(笑)
僕を担当してくれるお2人とも珈琲(喫茶店)の話が大好き❣️
リハビリ自体はキツく大変だけど、 2人との会話(雑談)はいつも楽しみです。
【義姉“恵子”】
奥さんは車を運転しません。
なので奥さんの姉の恵子に運転してもらって病院に来ています。
ほぼ毎日、奥さんの送り迎えで病院に来てもらいただただ感謝です。
私の義姉である恵子は、元浜松赤十字病院の看護部副部長。
病院を退職して12年になる今でも院内には後輩や友人、知人が沢山います。
来る度に院内の通路で会う医療関係者と挨拶しては話しに花を咲かせています。
私は義姉に2度助けられています。
1)40年前
スキー事故で左肩の腱板を断裂して腕が上がらなくなりました。
義姉の機転で、当時日赤病院に居た整形外科の山中Dr.を紹介してもらいました。
山中Dr.は当時、学会で論文を発表したりアメリカに出かけて講演する名医でした。
山中Dr.の正確無比な手術のお陰で僕の左肩と腕は元通り動くようになりました。
2)8年前
私の右足の動きがおかしいことは奥さんから度々指摘されていました。
が、毎日顔を突き合わせている奥さんの言葉はつい軽く見て聞き流していました。
ある日義姉から言われました。
「賢ちゃん歩き方が変だよ、右脚を引き摺っている!1度診てもらった方たいいよ」
奥さんには申し訳ないが、医療に従事していた義姉の言葉は重く受けためました❗️
で、開業医に診て貰って難病が見付かった次第です。
開業医が紹介してくれたのが今の長谷川Dr.でした。
長谷川Dr.は、義母(奥さんの母)の“脊柱管狭窄症”を執刀してくれた医師です。
義姉は長谷川Dr.の評判を良く知っていて喜んでくれました。
【看護師Gさん】
僕の病室を担当してくれる看護師さんは皆明るく楽しい方ばかりです。
特にGさんはいつも笑顔を絶やさず患者を気遣って話し掛けてくれます。
患者さんたちは、Gさんの言葉に随分救われているのではないだろうか。
ほぼ健常者の私とはいつも冗談を交わし合って笑い声を張り合っていました。
「小倉さんのベッドは整形外科病棟の中で最高に良い場所なんだよ」
「もしかしたらエキストラチャージがあるかもよ」(笑)
「毎年元旦にここで患者さんと一緒に初日の出を拝んでいるのよ」

昨日のこと・・・、
「多分週末には退院許可が降りるだろうから小倉さんとは今日が最後」
「お大事にして下さい、もうここには来ないように気を付けてね」
・・・なんか複雑な挨拶❗️
通路の遠くからでも目が合うと手を振ってくれたGさん。
半月の間とても心地良く、気持ち良く過ごすことができました。
大変お世話になり心よりお礼いたします、ありがとうございました。
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