珈琲・紅茶専門店“Scene”からの情報発信の場! “Scene”ご利用者のコミュニティー (安らぎと寛ぎの空間“珈琲・紅茶専門店 Scene”に集う仲間のための情報発信の場として当ブログ運用を試みます。)

和菓子司“扇月”

和菓子司“扇月”
【和菓子司「扇月」で扱われる四季折々の和菓子のラインアップ】


和菓子に合わせる飲み物、と言えばお茶(日本茶)ですね。
茶の席(お茶会)でお茶請けに振る舞われるのは干菓子などの和菓子です。
確かに、お茶と和菓子は切り離すことは出来ませんね❗️

では、珈琲と和菓子はどうだろうか❓
ソムリエ世界一の田崎真也さんがこんなことをコメントしている。
「和菓子に添える飲み物と言えばお茶と言うことになりますが、珈琲も和菓子との相性が抜群です。特に餡子を使った和菓子には珈琲がよく合います。」
田崎さんのこの発言以後“珈琲ぜんざい”など餡子をアレンジした珈琲メニューが出て来るようになりました。

Sceneでも以前「お試し会」で“和菓子に合う珈琲”をテーマに実施したことがあります。
その時の「お試し会」としての結論は“ブラジルF”は和菓子によく合う、と言うことになりました。
そして、『コクのある苦味系の珈琲と和菓子は大変よく合う』と結論付けました。


前置きはこれくらいで・・・、

表題の和菓子司“扇月(せんげつ)”をご存知だろうか。
和菓子司“扇月”

磐田市の和菓子舗と言えば『又一庵』『玉華堂』が浮かびます。
ただ、両店とも事業を拡大(マスプロ化)して工場生産するようになってしまいました。
結果、商品は均一化された味気ない商品になり手作り当初の魅力が失せてしまいました。

磐田駅に程近いところに老舗の和菓子司“扇月”があります。
”扇月”は浜松の老舗和菓子舗“巖邑堂”同様、事業拡張や店舗展開を行わず個人店として頑張っている、純粋に和菓子のみを扱う拘りの和菓子司です。

扇月のオーナーで三代目の磯村さんが年明けにSceneを訪ねてくださいました。
磯村さんはSceneの珈琲を飲まれて大変気に入っていただきました。
そして、お店の新装開店に合わせてお客様に“珈琲ドリップバッグ”を贈りたいので協力して欲しい、とリクエストをいただきました。

Sceneの定休日を利用して磯村さんにお越しいただき、和菓子に合う珈琲を探るため色々と試飲してもらいました。
何種類か飲み比べる中で“ケニアF”と“ブラジルF”の2種類に絞られました。
僕も手伝わせてもらいましたが、この2種類に絞られたことに凄く納得します。
三代目は2種類の珈琲を何度か飲み比べながら、暫く頭を抱えて悩まれます。
味作りを生業とする磯村さんの拘りが垣間見えた瞬間です。

最終的に、「扇月」の和菓子に合う珈琲として選ばれたのは“ケニアF”でした。
深煎りに仕上げたケニアはコクと苦味があり、そこに甘味が絡み風味に広がりがある❗️
和菓子と合わせる珈琲に“ケニア”を選ばれたのは正解だと思いました。
和菓子司“扇月”
和菓子司“扇月”

“和菓子には日本茶”の既成概念を打ち破り、和菓子に珈琲を合わせることを選択された磯村さん。
珈琲を生業とする私にとってはこの上ない喜びで、磯村さんには感謝の言葉しかありません。

磯村さんありがとうございます。
「扇月」これからも応援します。




今日、今月1日に新装開店した「扇月」さんを訪ねてきました。
落ち着いたトーン、和モダンでシックな造りの和菓子司「扇月」。
和菓子司“扇月”

店内には、オーナー拘りの季節の和菓子が美しく並べられていました。
和菓子司“扇月”

和菓子司“扇月”


皆さんも是非、磐田の老舗和菓子司「扇月」の拘りの和菓子をお試しください。




最後に・・・、
全国菓子工業組合連合会のサイトに紹介された「扇月」さんの記事を貼っておきます。

【和菓子司「扇月」】
「扇月」は静岡県西部地区、サッカーで有名な磐田市、JR磐田駅からほど近い所にある。日除け幕の大きな暖簾が目印、お店に入ると店主、磯村和佳恵さんの歯切れのよい明るい声が迎えてくれる。お赤飯、豆大福、薯蕷饅頭、黄味時雨、栗むし羊羹など朝生菓子を主体に父の代からのお菓子が行儀よく陳列され、ケースの隅には季節のメッセージカードがそっと置かれている。
 製造したものは当日販売に徹し食品添加物の使用や冷凍庫の活用はしていない。初代の祖父は神戸で修業の後、昭和元年、現地で開業、戦争で故郷に戻り戦後、浅羽町に卸専門店を開業、昭和33年現在地に祖父と父(二代目哲夫氏)で和菓子司「扇月」を開業した。三代目和佳恵さんは一人娘として両親の愛情を一身に受け、幼い時から両親の手伝いをしながら父親の仕事も良く見てきた。短大で経済を学んでから、自分の意思で菓子の専門学校に進み、当たり前のように家業を継いだ。父親は子どもの将来は本人の自由と思っていたが、一緒に働いてくれることを大変喜んでいた。製造と同時に母を助けて販売にも精を出した、そのお陰で三代目を継承してからも常連客は変わらなかった。結婚では家業の継続が問題になったが旦那様がお婿さんとして磯村家に入り菓子職人を目指すとまで言ってくれたがそのままサラリーマンを続けてもらい家業は和佳恵さんが守ることに。また、父親の逝去で自信を失くした時は剣道4段の達人でもあるご主人から「お前はそんな中途半端な気持ちで父親の意思を引き継いだのか」と叱咤激励されて奮起した。家庭の主婦と母親、それに菓子職人と3つの顔を駆使して毎日を頑張っている。店は10時から夕方の5時まで営業、休日は毎週火・水曜日の週休2日と自分や家族の生活のバランスを考えお客様の理解も頂いている。
 主力商品の赤飯と豆大福を遠くは名古屋から定期的に通ってくれるお客様もいる。常にわざわざお店に買いに来て下さるお客様に感謝し、美味しいお菓子を召し上がって頂きたいと願いながら菓子作りをしている、だから毎日の仕事が楽しい。美味しいお菓子は衛生的な環境からと仕事場も塵一つもなく整理整頓され職人としての気持ちが良く表れている。ご主人の大きな支援を受け、将来、一層の和菓子職人を目指し和菓子のことなら何でもできる職人に、特に上生菓子の技術習得に意欲を示している。販売でも、いち早くスマホ決済を導入するなど積極的だ。目的を持って頑張る人は元気で明るく美しい。
 父親と同様に組合活動にも熱心に参加し、現在、磐田菓子組合副組合長に就任している。会計も女性が務めるなど女性パワーさく裂、役員が同年代ということもありコミュニケーションも抜群、研修会や講習会の開催は勿論、平素の交流も盛んでお互い協調性のある中で切磋琢磨している。人生に欠かすことのできないお菓子、後継者がなくて廃業するお店が増えているが、若い人が魅力を実感できる、時代に合った営業ができれば御菓子屋は実に夢のある楽しく面白い商売である。

    静岡県菓子工業組合顧問理事・森田紀



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