
【トラップネル・スプレイズ】
冒頭写真のカップ&ソーサは“ブルー・イタリアン”と並びスポード(イギリス)を代表する名器“トラップネル・スプレイズ”です。

【スポードを代表する器”ブルー・イタリアン”】
【トラップネルスプレイズ】
陶磁器収集家のA・トラップネルの名前にちなんで名付けられたトラップネル・スプレイズ。
爽やかなターコイズブルーと華やかな金彩、瑞々しいフルーツが見事に調和した上品でかわいらしいシリーズです。
200年以上前に誕生した人気シリーズですが、現在は廃盤になっています。
写真のカップは、スポード創業200周年を記念して1983年にリメイクされたパターンです。
Sceneでも所有していますが、何年か前洗っていた時に破ってしまいました。
店内のカップを年に2、3個は壊してしまいます。
「形あるものは壊れる❗️」
毎日何十個も手洗いしているから宿命で仕方ないことですが。
珍しい器や高価なブランドものを壊すと流石に悄気(しょげ)ます。
壊れてしまった器を復活させる手段があります。
表題の“金継ぎ”です。
【金継ぎ】
金継ぎ(きんつぎ)は“金継ぎ師“によって陶磁器の破損部分を漆を用いて修繕する技法で、古来から行われる日本の伝統工芸の一つで、古くは金繕い(きんつくろい)とも言われた。
本来は、専門的な知識を有する金継ぎ師が行うが、現代では天然漆を用いずに瞬間接着剤を用いて接着した後に、合成漆を用いて、高価な本金粉の代用として真鍮粉や金色の雲母を蒔く、簡易金継ぎと呼ばれるキッドになった道具が存在する。(Wikipediaより)
お客様の中には、金継ぎを習得されている方や現在学ばれている方が沢山おられます。
特に作家さんや芸術家の方に多くお見受けします。
嬉しいことに“金継ぎ”技術を持つ何人かの方が、私たちを助けてくださいます。
お陰様で、20客近くのカップが金継ぎ技術を持つ皆さんの手で復活しています。
既にカップボードに並べられているカップもあり、皆さんに使って頂いています。
そして、冒頭の名器“トラップネル・スプレイズ”が先日復活して戻ってきました。



(ポロリと折れてしまったハンドルが見事にくっ付いて復活しています)
カップボードに“トラップネル・スプレイズ”を見付けて気に入られたらご指名ください。
“トラップネル・スプレイズ”と一緒に復活して戻って来た名器(カップ)がもう一つあります。

リチャード・ジノリの“アンティック・ローズ”です。
中世ロマネスク(19世紀)の面影をとどめる名器です。
200年を経た今も高い人気のアンティック・ローズ。
これも目に留まって気に入られたらご指名ください。
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