珈琲・紅茶専門店“Scene”からの情報発信の場! “Scene”ご利用者のコミュニティー (安らぎと寛ぎの空間“珈琲・紅茶専門店 Scene”に集う仲間のための情報発信の場として当ブログ運用を試みます。)

コーヒー1杯の値段

コーヒー1杯の値段
【見渡す限りのコーヒー農園 ブラジル“トミオフクダ農園”】


店(喫茶店)によって、或いは珈琲の種類によって1杯の値段が異なります。
これはお客様に珈琲を提供するまでに様々な条件が絡んでいるからです。

生豆の仕入値は豆の種類によって異なります。
何故このような値段の差が出てしまうのか?
そこには様々な流通上の複雑な要素が絡んできます。

【生産国の賃金(人件費)格差】
珈琲生産国はアメリカ(ハワイ)など一部先進国もありますが、これは例外で殆どの珈琲生産国は後進国です。
そこには必然的に賃金格差が発生し、豆の値段に跳ね返ります。
この格差を少しでも是正しようとする試みが"フェアトレード"です。

【豆の格付による差別化】
殆どの生産国で"カップテスト"が実施されています。
上位に入った豆(農園)に"カップオブエクセレント"の称号が与えられます。
この称号を受けた豆(農園)は一気に値段が吊り上げられます。
僕はこのシステムに不公平感を覚えます。
以前にこんな事を試してみました。
1位になった豆と10位に入った豆のクォリティを比較してみました。
1位の豆の値段は10位の豆の3倍でしたが、両者の風味は(僕には)殆ど差異を感じ取ることができませんでした。
"スペシャルティコーヒー"と言う言葉があります。
これはSCA(スペシャルティコーヒー協会)がそのクォリティとトレーサビリティを保証し認定するコーヒーを指します。
世界基準で保証されるので当然珈琲豆の価値と値段が上がります。

【気候や政情による生産量の増減】
珈琲豆の相場は他の農作物や石油と同じように変動制を採っています。
異常気象や政情不安が要因となり生産量の増減に大きく影響するためです。

余談ですが、世界最大のコーヒー生産国はブラジルです。
その量は全世界のコーヒー生産量の約1/3を占めます。
コーヒー1杯の値段
そのブラジルが今年異常気象による寒波に襲われて珈琲農園が霜害による大きな打撃を被っています。
世界のコーヒー相場に及ぼすブラジルコーヒー市場の動きは大きく、これから暫くは相場が不安定になりそうです。

上記した理由から仕入値が豆の種類によって異なってきます。
加えて各店の諸々の事情が絡んで珈琲1杯の値段が決定します。

コーヒー1杯の値段


Sceneの場合は・・・、
Sceneで扱っている珈琲豆の仕入値が安い豆と高い豆では4倍ほどの違いがあります。
珈琲のメニューは30種類ほどありますが1杯の値段は、基本的に500円(ブレンド系)と572円(ストレート系)の2種類だけです。
仕入値が豆によって4倍も違うのに何故同じ値段で提供するのか。


これは私のコンセプト(考え方)です。
お客様の中にはマンデリンの苦味が好きな人もいればケニアの酸味が好きと言う方も、又は「私はエチオピアの香りが大好き!」とおっしゃる方もいますし、「ロブスタの泥臭さが病み付きになっちゃった」と言う方もいます。
要するに味の好みの違いがあっても、マンデリンもケニアもエチオピアもロブスタも皆同じ珈琲であることに違いはないのです。
珈琲が好きな方に、珈琲を愛してくれる方に差を付けたくなかった、同等に提供したかったのが一番の理由です。


これからも美味しい珈琲の味作りに励んでまいりますのでSceneの珈琲をご利用下さるようよろしくお願いします。


同じカテゴリー(珈琲・紅茶専門店 Scene)の記事
週末をエンジョイ
週末をエンジョイ(2024-03-31 23:31)

マラウイ
マラウイ(2024-03-16 21:45)

遠来のお客様
遠来のお客様(2024-03-11 22:56)

全員集合
全員集合(2024-02-16 22:55)

インスタグラム
インスタグラム(2024-02-14 22:44)

コメント

名前
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
削除
コーヒー1杯の値段
    コメント(0)