今回から3回に渡って、7月13日から始まる美術展をご案内します。
今回のご案内は、豊田市美術館で開催される『“ESCHER”エッシャー 不思議のヒミツ』

同時代のアートのみならず過去の美術からもインスピレーションと影響を受けたマウリッツ・エッシャー(1898-1972)は、幾何学的な構成と厳密さを追求して、視覚芸術の本質に迫る作品を生みだしました。多才で先進的な芸術家は、幻視的イメージや錯視を用いた作品で独自の芸術世界を創造した存在でした。エッシャーが自身の独創的な世界を形づくる鍵を見出したのは、数字や幾何学、数学の世界においてだけではありません。奇想の天才として、芸術的言語を幅広く駆使し、それらを融合させて魅力的な新しい道を切り開いたのです。この点で、エッシャーは美術史における例外的な存在であり、幅広い層の人々の関心を惹きつけた人物だと言えます。 本展では、エッシャーがサミュエル・イェッスルン・ド・メスキータに師事していた頃のアール・ヌーヴォーにインスピレーションを得た作品をはじめ、イタリア滞在時代の作品も含めた約160作品を展観します。あわせて、エッシャーの不思議な世界に入り込むことができるさまざまな体験展示が会場のあちらこちらに用意されています。それらによって、エッシャー作品の根底にあり、新しい世代のあらゆる分野の芸術家に刺激を与え続けている数多くの遠近法的、幾何学的、構成的パラドックスと能動的に関わるという、貴重な機会を提供します。
【マウリッツ・エッシャー】

木版画、リトグラフ、メゾティントなどの版画制作で知られるオランダ人画家。
建築不可能な構造物や、無限を有限のなかに閉じ込めたもの、平面を次々と変化するパターンで埋め尽くしたものなど、非常に独創的な作品を作り上げことで知られる。
その作品のバリエーションは、だまし絵のような錯視を利用したものから、数学的・工学的なアプローチを使ったものまで幅広い。

⇓ エッシャーの代表作





エッシャーの作品に感じる言葉を記してみると・・・、
Illusion(錯覚)、Paradox(逆説)、Fantasy(幻想)、Simple(単純)、
Original(独創)、Geometry(幾何学)、Complicated(複雑)、
Contradiction(矛盾)、Rhythm(拍子)、Pattern(模様)・・・、
・・・やはりエッシャーは、そして彼の絵はMysterious(不可思議)⁉️
開催期間中に是非豊田市美術館にお出掛け下さい。
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